2021.08.26 | Partner’s Voice
interview:湯浅 景子
画家
今回は、YARNの「羊のシンボルマーク」をデザインした、画家の湯浅 景子さんにお話をお聞きしました。
景子さんのこれまでのバックグラウンドを教えてください
大学での専攻は国文学科でしたが、画材屋でアルバイトをしながら独学で絵を描いていました。
友人に誘われて劇団の手伝いをする機会がありままして、公演の宣伝チラシの絵が人に見てもらった初めての作品です。2000年にアートブックを扱う書店「コロンブックス」を友人と始めてから、しばらくは筆を置いていました。デザイナーの主人の独立を機に「コロンブックス」を書店からアトリエに形態を移行したこともあって、2010年頃より再び絵を描きはじめました。そこからコンペで賞をいただくようになり、現在に至ります。
現在のお仕事の内容をおしえてください
名古屋を拠点に絵を描いています。各地で展覧会をしながら本の装画などのグラフィックイメージも手掛けています。
YARNを知ったきっかけを教えてください
松阪市のレストラン「カルティベイト」でYARNのオーナーの陽子さんが主催するニュージーランドの作品展示会で、メリノウールのベビーブランケット(現在非売品)を友人へのギフトに購入しました。
その後、YARNのインナーウェアのデザインを手がけるアトリエレイの渡辺鈴子さんから、グラフィックデザインのご相談を受けて、ご縁が繋がりました。
どのような創造のプロセスで、羊のシンボルマークが生まれましたか?
普段から針を用いて引っ掻くように線で表現する絵を描いています。YARNの新たなイメージとして作られた凛としたロゴ(デザイン:湯浅哲也)に合うように、ニュージーランドの雄大な自然と羊の包容力を意識して描きました。
YARNのオーナーである陽子についてどんな印象をもっていますか?
ニュージーランドの深い文化への理解をもちながら、現代的な視点でその魅力を日本に発信してくれています。同じ島国でありながらも日本との生活環境の違いにも驚きましたが、メリノウールを通してニュージーランドのことをもっと知りたくなりました。
YARNを愛用くださっていますが、メリノウール素材・着心地・デザイン等、着てみた感想を教えてください
以前は良いウール素材でも、肌に触れるとチクチクしたり、静電気が気になっていました。YARNのレギンスとカットソーを素肌に直に着用した時に、その柔らかさと、保温・保湿力に驚きました。着ていてとにかく気持ちが良い事が一番の魅力です。もはや身体の一部のように無くてはならない存在になっています。夏は涼しく冬は暖かいので、今は一年中様々なアイテムを着用しています。下着としてだけでなく普段着で着られるデザインも気に入っています。
YARNの取り組むサスティナブルなモノづくりをどのように思われますか?
温暖化で世界的に気候変動が激しい現代において、自然と共存するための取り組みは、メーカーはもちろん個人レベルでも考え実践すべきことです。シーズンごとに消費されるアパレルと違い、生産者への感謝とリスペクトを込めてつくられている。YARNのウェアは擦りきれても、なお優しく寄り添ってくれることが嬉しいです。
YARNの今後に期待することはありますか?
ゆっくりと時間と手間をかけながら質の良いものをつくり続けてください。YARNの良さを理解してくれる人に長く愛されるブランドであり続けてもらいたいです。また、日本とニュージーランドを繋ぐ架け橋として更なるご活躍を期待しています。
※最後の画像、YARN ニュージーランド オークランド店での景子さんの作品展示の様子。