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2024.01.26 | Partner’s Voice

interview:メリノ・リッジ農場

マックナイト夫妻

YARNが採用するZQメリノウール。

今回はニュージーランドでメリノ羊を育てている牧場「メリノ・リッジ」を経営するマックナイト夫妻にお話をうかがいました。

 

農場について教えてください。

ここメリノ・リッジ農場は広さが5,500ヘクタールで、約18,000頭のメリノ羊を飼育しています。

8月下旬から始める毛刈り作業は約10日間かかります。4つの作業場を使用して、1日に約900頭の毛刈りをします。

8月に毛刈りを行うのは天気がよいからです。(8月下旬はニュージーランドの初春)。

あとは10月にメスの羊は出産するため、出産前に十分にコンディションを整えるため、2か月前に毛刈りを行うのです。

別の場所にあるノースバーン農場では、ここメリノ・リッジ農場より多くのシェルターがあって、

悪天候でも、全ての羊たちが雨風を防ぐことができるよう十分な広さが確保されています。

ノースバーンには合計9つの毛刈りの作業場があります。

 

高品質なウールをつくるため、どのようなことをしていますか?

一年を通して、羊たちに均等に飼料を食べさせることが大切です。

子羊たちは小さな群れに分かれますが、子羊のうちはしっかりとミルクを飲んでいることを気にかけていなければいけません。

断乳後には草をたっぷり食べていることを確認します。子羊が生まれる春には草がよく生えるので餌が豊富なんです。

冬には雪が降ったり凍結したりすることがあるので、夏のうちにサイロを作っておきます。

サイロには穀物や作物が含まれ、必要な飼料を確保しています。ウールの品質と羊たちの管理には強い関係があります。

一年を通して羊たちを世話して、適切に管理することは私たちの責任です。

もちろんウールは私たちの大切な収入源です。

丁寧に気を配って飼育しなければ、YARNにふさわしい品質のウールにはなりません。

 

どのぐらいの細さのウールを目指していますか?

YARNの製品には、私たちが生産している16-17ミクロンが合っています。

肌に触れるものは、柔らかければ柔らかいほど(細ければ細いほど)刺激が少ないのでいいとされています。

ですがあまりにも細かくすると羊の健康に問題が生じやすく、飼育が難しくなります。

私たちは飼育面と製品のクオリティ面から、16-17ミクロンの細さぐらいが、直接肌に触れる生地に最適だと考えています。

 

どんなことを目指して活動していますか?

私たちは常に昨年よりも良いウールになるよう努力、改善しています。

今年の結果をうけて、来年に向けて調整できるようにしています。

たとえばウールのクリップ(刈り取られたウール)が良好で欠陥や問題がないことを確認し、

部分的に柔らかい箇所がある場合はなぜ柔らかくなったのかということを考えます。

ウールに欠陥が生じた時期を振り返って、何に問題があったかを特定します。そして翌年には、そのことを念頭に入れて修正・改善してゆきます。

 

ZQ のウール基準に準拠することは重要ですか?

ZQは世界トップレベルです。私たちはその基準を満たし認定をうける必要があります。

ZQプログラムに賛同し、最初からこのプログラムに関与できて本当に嬉しいです。

長い間続いているプロジェクトですし、知名度のあるブランドが私たちのウールを扱うわけです。

実際に世界をリードしていますし、それは私たちの目指すところです。

 

ブランドパートナーとつながっていることは、どう感じますか?

素晴らしいことだと思います。ZQプログラムに加入する前は、ウールを出荷した後は、それがどうなってゆくのかを知ることができませんでした。

でも今は買い手となるブランドパートナーと直接連絡が取れていますし、陽子さんやYARNとの直接のつながりができています。

それはとても特別だと感じます。

陽子さんとYARNと一緒にこうして仕事ができて、自分たちのウールがどういった製品になるのかちゃんと分かるのは光栄なことです。

昔はそこまで重視されてこなかったかもしれませんが、今はトレーサビリティがますます重要なことになっています。

仕事をしていく上でブランドパートナーとの関係はとても大切で、トレーサビリティに価値があると思っています。

私たちのウールがどうなっているかを見る機会があるたびに、YARNのように着心地がよく美しい製品を見るたびに、

私たちは刺激をうけて、この仕事を続けるモチベーションになります。

 

価値観が同じブランドと協力することは重要ですか?

私たちが自分たちの基準を持っていたとしても、最終製品がどこに行くかが分からなければ意味がありません。

今はニュージーランド・メリノ・カンパニーを通じて、私たちのウールが具体的にどこに行くかを正確に把握しています。

消費者やブランドが、私たちの目指す方向や提供できる価値観に共感・一致するよう願っています。

 

私たちはYARNのお客様に、製品がどこで始まり、どこで生まれるかを知ってもらいたいと思っています。

メリノウールという素晴らしい機能性が備わった、生分解性がある持続可能な素材が、美しい衣類を作り上げていることを、私たちはとても誇りに思っています。

きっとこれは物語の一部でしょう。

YARNはとても素晴らしい製品を生み出しています、その旅は羊たちから始まります。

ここは私たちにとってすべての始まりの場所です。

 

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