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2023.05.12
におわない ウールの効用
雨や気温の差がある今の時期、長袖や羽織が手放せない日が続きます。予想以上の蒸し暑さ から思わぬ汗をかくことで、臭いが気になることも多いのではないでしょうか。 発汗は体温調節をするための機能です。単に暑さだけではなく、上がったり下がったりの微妙な 体温変化でも毛穴から水蒸気状の汗を発することで、体温を下げ体温を保つのですが、発汗が 重なると、肌や着用した服に付着しているバクテリアや微生物によって、体臭が発生します。 臭いを管理するウール 厳しい自然の下で羊たちの体を守るため、羊毛には天然の脂が含まれています。撥水性が高い 脂は汚れをはじき、またウール表面のキューティクル状のスケールが湿度の変化で開閉すること で、高い調湿機能を発揮します。 温度調節・湿度調節・汚れにくさといった複雑な機能がからみあって、化学繊維はもちろん他の 天然繊維と比較しても、臭いがつきにくい素材といえます。 オタゴ大学では「様々な繊維が臭いに与える影響を比較させる実験」を実施した結果、ZQメリノ で作られた繊維は、合成繊維と比べて着用後に臭いが発生する傾向が少ないことを発見しまし た。また研究の結果から着用後繊維に付く脇の下の臭いの強さは、繊維の種類によって影響さ れることがわかりました。 最も強く臭うのが化学繊維で、綿は中レベル、ウールは低レベルという結果が出ています。 着用中も臭いがつきにくく、脱衣後も定着しない。軽く干すだけで頻繁に洗濯の必要がないこと も、エシカルな生活を後押ししてくれます。 汗をかいたり体が冷えたりでむっと汗をかきやすい時期です。またお洗濯が室内干しになるこれ からの時期に、メリノの力で臭いを気にせず、ストレスなく過ごしましょう。 -
2023.04.22
ホールガーメント工場「寺田ニット」へ訪問してきました。
昨年 12 月末の発売開始から大好評の「Tiaki /ティアキ」シリーズ。 このコレクションはひと針も縫うことなく立体的に成型する日本発の「ホールガーメント技術*」を採用していま す。*ホールガーメントは(株)島精機の登録商標です 1月に日本に帰国した際、ホールガーメント編機でティアキシリーズを編んでいただいている株式会社寺田ニットさんへ訪問してきました。 美しい自然につつまれた富士の麓、山梨県に工場がありました。 創業は昭和 50 年。廃業するニット工場が増えてくるなか、将来にわたって事業を継続して ゆくためホールガーメント編機に出会ったのは 22 年前のこと。 日本国内で2番目の導入だったそうです。株式会社島精機さんと二人三脚での改善を繰り返し、使いこなせるようになるまでに約 2 年をかけ今の技術の基礎ができました。そのなかでもハイゲージに特化した モノづくりは寺田ニットでしかできない技術。そのノウハウが YARN のクオリティを支え てくださっています。 実際に工場の現場でホールガーメント編機を見学させていただきました。 下準備したウールの糸と、デ ザインデータをセットしてから約 60 分。コンピュータで設計したデザイン通りにニットがホールガーメント編機から出力される様子は、正にニットの 3D プリンターという感じで驚きました。 機械はハイゲージ用、ローゲージ用というように、編み目の大きさに合わせて作られています。 ハイゲージ用は細い針がずらりと3000本並んでいて、それが巧みに動き立体的にニットが編み上がってきます。 YARNのの製品は17マイクロンの極細糸を使用しハイゲージで編み立てます。これに対応できるニット機は世界でも数が少なく精密なもので、調子を整えたりメンテナンスにとても気を配っているとのこと。 細かな糸くずが混入したり埃が詰まってしまうと機械が動かなくなってしまう、取り除くだだけでもとても時間がかかることなど、特殊なホールガーメント 機を扱うには経験と熟練の腕が不可欠ということを知りました。 寺田社長は、世の中がより安い服を求めた結果、昔と比べて良いものが少なくなってきたと感じていたそうです。大量に服をつくって大量に廃棄する、そんな悪循環から脱却するため、6 年ほど前から自然素材を着ることの大切さを考えていました。 「地球環境に優しく、カラダに良い素材にこだわってモノづくりをしたい。お客様が心地よく、幸せな気持ちなってもらうこと。それがモノづくりをする私たちの意義です。」そんな 想いは YARN と共通するところ。モノづくりのパートナーが同じ価値観でいてくださることが本当に嬉しかったです。 寺田社長がこれまで何年も何十年もかけて積み上げてきた技術と想い。これからも、さらによいニットをつくりたい、追求し続けたい、誰も成し遂げていないことにチャレンジしたいという探究心とエネルギーであふれていました。 そして日本の豊かな自然環境を守ること、これからの地球環境に負担をかけないものづくりのあり方を模索すること、行動に移していくことを話されました。 寺田ニットの現場の皆さんはそれぞれのポジションで経験をたくさん積んだプロフェショナル。 細やかな配慮があってこそ、着る人のことを考えたやさしい製品ができるのだと思いました。 日本人に根付く、相手を思いやる気持ちがもの作りにも反映されるのだと思います。 ホールガーメント技術はカラダにも、地球にも優しい技術。 この技術を活用して YARN は、現在のものづくりの現実と課題を知ること、必要な量だけを製造し地球環境の未来も「ずっと優しく」守り続けたい。そんな思いから Tiaki シリーズを発表しました。 自分の行動が環境にどんなインパクトを与えるのか、自然の美しさを受け継いでいくために自分にできることは何なのか、そんなことにも思いをはせていただけますと幸いです。 YARN はこれからもホールガーメントを活用した、コレク ションやラインナップを企画してゆきたいと考えています。 -
2023.04.15
一枚で完結するアンダーウェア YARN のブラトップ
緑の新芽がまぶしく生命力が溢れる空気を胸いっぱいに吸い込みたくなる、そんな季節がやってきまし た。 冬の間に着こんでいた服を一枚一枚脱ぎ捨てて、よりリラックスし伸びやかに体を動かしたくなっ てきますね。 ふぅっと優しく息を吐くように呼吸する YARN のアンダーウェアは、あるがままの心地よ さを後押ししてくれます。 ブラジャーの締め付けから離れてリラックスモードへ。 かさばらず旅行でも重宝するブラトップで本来 の自分に戻り、軽やかなときを過ごしましょう。 ファンテイル・ブラキャミソール つるりとシルクのような滑らかさと、さらりとした肌心地のファンティル。締め付けがなく程よいフィ ット感は、一枚で美しく重ね着をしてもたつかずに着ることができ、一年を通して気持ちよさが続きま す。汗のべたつきや匂いを気にすることなく、秋冬は重ね着アイテムとして寒さから体を守り温かさを 保ちます。 バスト部は胸パット入れ仕様で3重仕立てになっています。パットを入れずにリラックス、お出かけの 際はパットを挿入してお使いいただけます(商品に胸パットは付属していません)。 ゴムが入っているのはフロント部のみで、アンダーゴムの締め付けを感じず優しい着心地です。 背中部分は一枚仕立てになります。段差がなくすっきりと着用いただけます。 肩ストラップは長さの調整が可能で、ずり落ちる心配がありません。 縫製には縫い目が肌にあたるストレスを軽減する、フラットシーマ縫製を採用しています。 上品なつや感ときれいに落ちるドレープが上質さを演出します。シンプルでエレガントなシルエットや、 細身のストラップと縁取りが、爽やかなアクセントとなったデザインです。 ロト・ブラタンクトップ 超軽量・極細のスーパーエクストラファインメリノ 100%使用。着ていることを忘れてしまうほどの薄さ と軽さは、肌と一体に感じるほどです。みずみずしさや、潤いが肌に浸透していく感覚を肌と一体に感じ る、透け感ある薄手のブラタンクトップです。 湿度・温度を調節し、速乾機能で蒸れやベタ付きを防止します。こころとカラダが自然にリラックスし て、日常に潤いをあたえます。 バスト部は胸パット入れ仕様で3重仕立てになっています(商品に胸パットは付属していません)。パッ ドを外せばタンクトップになり、お持ちのブラジャーとあわせることも可能です。 ゴムは正面から背中までぐるりとあり、前は3重、後ろは2重仕立てになっています。 ブラジャーとタンクトップを一枚で兼ねてバストを優しくホールドし、バストの形やブラジャーの透けを気にせず着用できます。 背中を広く覆う生地は滑らかな伸縮性があり、体のストレッチを邪魔しません。背中に柔らかく触れる ロトの感触は、心を穏やかに導いてくれます。 優しい肌触りで、重ね着しやすいスリムフィット。霜降りのテキスタイルがニュアンスを与えてくれま す。通年のアンダーウェアとして快適に過ごせます。 ブラをしたくないオフの日やヨガ・ストレッチといった運動時に、伸びやかに動きしっとりさらりとし た感触を身にまとう幸福な時間。素肌に気持ちよさを感じ、心と体を開放して本来の自分らしさに戻れ るように。YARN のブラトップシリーズで、心地よさで包まれた日常をお過ごしください。

